症例報告

患者情報  70台  男性
通院頻度   月1回程度

主訴
起床時に起き上がる際、右腰部に痛みが生じる。

現病歴
数年前から時々腰の痛みを感じていたが、2~3日前から起床時の起き上がり動作での右腰部の痛みが強くなった。
痛みが出る数日前には植木を抜く作業(掘り起こし、根を持ち上げる作業)を行ったが、作業中には痛みや違和感はなかった。

身体所見
・腰椎可動域
前屈:軽度の痛みあり
伸展、左右側屈、左右回旋:痛みなし
・下肢症状: なし
・日常生活動作での痛み
施術ベッド上での寝返り・起き上がり動作で痛み発生
・筋緊張: 腰方形筋の緊張(+)

施術内容

  1. 腰方形筋のストレッチ
  2. 腰椎屈曲・伸展モビライゼーション
  3. 腰椎・股関節の協調運動の指導

経過
翌日、別件で来院された際に「腰の痛みはほぼ消失した」との報告あり。
本人の希望により施術は終了とした。

考察
この症例では、元々腰椎の可動性低下がある中で、植木作業などの身体的負荷によって腰方形筋に負担がかかり、筋の過緊張による動作の協調性の低下から痛みが引き起こされた症例ではないかと考える。
適切なストレッチとモビライゼーションにより筋緊張が改善し、痛みの解消に繋がったと推察される。